[Data]
ハード:Nintendo DS
メーカー:サクセス
発売日:2004.12.02
ジャンル:アクションパズル
実勢価格:2,000~3,000円(中古価格)

評価:★★★★★

[Review] 2009.02.06

ZOO KEEPER

 動物園園長の横暴な態度に業を煮やして脱走した動物たちを捕まえるため、飼育係のプレイヤーが動物たちを捕獲しに行く…というストーリーで繰り広げられる、携帯なんかでも有名なアクションパズルゲーム。 つい最近までShockwaveで無料配信されていたゲームが一番有名…かな?

 パソコンはもちろんのこと、「ZOOO」というタイトルでゲームボーイアドバンスやPS2・あとiアプリ&ezアプリにもなったりと多数の機種で展開される、ポピュラーなパズルゲームになっています。ちなみに、初代Nintendo DS発売とともに発売となった、いわゆるローンチタイトルソフトでもあります。

 以下基本ルール。動物たちは8×8のマスにびっしり敷き詰められている。プレイヤーの出来ることは隣り合う動物を入れ替えることだけで、入れ替えた結果同じ動物が3匹以上並べば捕獲となり消え、画面上からランダムに動物が補充(?)されてゆく。入れ替えても3匹以上並ばない場合は元の位置に戻される。
 どれを動かしても3つ以上の並びにならなくなった場合は「取替えまーす」のボイスとともに、動物の並びが総入れ替えになる。画面下のタイマーがなくなったらゲームオーバーで、動物を捕獲したとき・総取替えになったときにタイマーが回復される仕組み。連鎖を組むと回復量が増える。

 プレイヤーのやることと言えば、画面上で取り替えられる場所を探すだけ。ルールは非常に覚えやすく、2~3回プレイするだけでなんとなく進めるようになるだろうと思う。

 この基本ルールはもちろんどのハードでも同じなのだが、今回のDS版だけに追加された新ルールというのがある。それが「捕獲している間にも自分から連鎖を仕掛けることが出来る」というもの。(アクティブ連鎖と呼ばれてます)

 今までの作品では、捕獲している間は動物の入れ替えが出来なかった。ということは、上から降ってくる動物を利用しないことには連鎖が出来ない。降ってくる動物は完全ランダムなので、結局連鎖自体がほぼ運頼みだった。
 とは言っても、画面の下の動物から消したりすることで連鎖の率を上げることはできた。出来ることが非常に少ない中から連鎖の確率を上げるにはどうしたら良いか、どう高得点を叩き出すか、というところがもともとのZOO KEEPERの肝だった。
 それが今回はアクティブ連鎖のおかげで一変する。捕獲している間に、ほかのマスを動かして連鎖を組むことが可能になったのだ。今までは「どこを消せば上から降ってくるブロックで連鎖がしやすくなるか?」というのが基本だったものが、今作ではどこから消し始めれば連鎖しやすくなるか?が基本の考え方になる。
 特にステージの序盤だと、消せるパターンが複数あることがほとんど。消し始める場所によって降りてくるブロックの位置を瞬時に見極め、自分の手でどんどん連鎖を仕掛けてゆくというこのアクティブ連鎖、うまくいったときのそれは快感の域に近い。
 そのアクティブ連鎖をさらに引き出しているのが、DSならではのタッチペンによる操作。タッチペンですいすいっと動かせるこの操作性、一度慣れると他ハードにはもう戻れない。Shockwaveのゲームはマウス操作だったので若干近いものがあったが、Flashゲームは総じてマウスとの相性がさほど良くなく、これが致命的。クリックが必要というのも、DSのタッチ操作になれちゃうと厳しいものがある。

 ゲームメニューは指定数捕まえてステージクリアを目指す「ノーマル」や100匹捕まえるとレベルアップする「とことん」、園長の理不尽要求にこたえる「クエスト」など。他ハードにあったもので新鮮味はないが、まあそれなりに数はあって及第点ってとこでしょう。

 タッチ操作が生み出す極上の操作感。無料で出来たゲームじゃん、と甘く見ることなかれ。DSの良さをここまで活かしたゲームって、なかなかありそうでなかったりするんだよな。パズル好きには間違いなく楽しめる良ゲー。これはいい。