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ハード:Nintendo GAME CUBE
メーカー:任天堂
発売日:2001.09.14
ジャンル:アクション
実勢価格:2,000~3,000円(中古価格)

評価:★★★★

ルイージマンション

 ある日のこと、ルイージに「大きな屋敷をプレゼント!」という手紙が届く。喜んだルイージは兄マリオをパーティに招待し、意気揚々と新しいその屋敷へ向かったのだが、住所のとおりに向かった屋敷は不気味なお化け屋敷だった。しかも、先に着いているはずのマリオは行方不明に。ルイージは懐中電灯を片手に、屋敷の中へ足を踏み入れるのだった…
 スーパーマリオシリーズの2Pキャラクターとして、そしてマリオの弟としておなじみのルイージが初めて主役を務めたことで話題となった、ゲームキューブのローンチタイトルソフト。お化けを吸い込むことの出来る掃除機「オバキューム」を使って屋敷を探索し、行方不明のマリオを探すアクションゲーム。キャラクターおよび屋敷は全て3Dで描かれているが視点の切り替えがほとんどなく、実質奥行きのある2Dアクション。ジャンプはなく、これはマリオのアクションゲームシリーズで唯一だそうだ。
 お化けを掃除機で吸い込むってのはどこかで見たなと思ってたら、ゴーストバスターズにこんなのあったよな。

 お化け屋敷を探索するとあって雰囲気がホラーゲームらしい感じになっているが、テレサやその他お化け勢がかわいく描かれているので、さほど怖さは感じない。屋敷内の作りこみは見事というほかなく、ほぼ通り道になるような廊下から各部屋の隅々までが丁寧に作られている。オバキュームを使ったときの吸われる物の動きや舞うホコリ・懐中電灯のライトなどなど、ハードの進化を十分感じさせるものだと言える。

 お化けを退治するには、まず懐中電灯でお化けを照らしびっくりさせ、その後オバキュームで吸う。暴れるお化けと逆方向に引っ張るとお化けの体力が消耗し、0になるとオバキューム内に吸収される。懐中電灯で照らすタイミングがちょっと難しいものの、慣れると直感的な操作が出来て面白い。
 Cスティックで回転+上下にオバキュームを向ける動作が割り当てられていて、ゲームキューブの2スティックコントローラを早速フルに使用する操作系になっているが、上下に向くのがゆっくりで咄嗟の動きは難しい。
 最初はとまどう操作系にはなっていて、マリオシリーズでしかもローンチタイトルとして考えたときにどうかな?と思うところはある。もうちょっと敷居が低くても良かったのではないかなと。練習モードみたいなのも設けられていたが、製作側も慣れが必要だという認識だったんだろう。

 操作系がちょっと敷居が高い分、アクション自体は慣れてさえしまえば難度は低く、てこずるボスもほとんどいない。ボスお化けは何らかの動作をしてから隙を見つけて吸い込むという謎解き要素が組み込まれ、こちらも難しすぎずで楽しい。

 クリア後は、ゲーム中で手に入れたお金によってのランク分けがあり、ランクが高いとルイージの自宅が豪勢になるという仕組みがあり、最高のランクAで豪邸のような住宅になる。ちなみに筆者は最初のプレイ時ランクFだったので、小さい一軒家みたいな住宅になった。ランクはHまであるが、ランクHのテントは必見。
 クリア後のお楽しみとしては、バキュームの威力倍増&お化けの移動スピード倍増の「うらやしき」モードがあるが、中身が変わるわけではないので、2週目のおまけ要素としては微妙か。
 1周のクリア時間がおそらく5~6時間くらいかと思うが、1周クリアで考えるとさほどボリュームがあるわけではなく、2周以上してタイムアタックや上記のランクを突き詰めるとなるとちょっと長い印象。

 ゲームキューブの力を見せる!という意味合いでは十分すぎる作品だったと思うし、これをわざわざローンチタイトルとしてぶつけた勇気を讃えたいところ。屋敷内という閉鎖空間だったので、5~6時間というプレイ時間以上にボリュームがない印象になってしまったのは痛かったかもしれないけど。