[Data]
ハード:Megadrive
メーカー:セガ/ウエストン
発売日:1994.04.01
ジャンル:横スクロールアクションRPG
容量:16MビットROMカセット
実勢価格:12,000~15,000円(中古価格)

[Data2]
ハード:メガドライブミニ
発売日:2019.09.19
HP:メガドライブミニ公式

評価:★★★★

モンスターワールドIV

●概要
 アーケードでリリースした「ワンダーボーイ モンスターランド」を源流に、マスターシステム・メガドライブなどでリリースされた横スクロールアクションRPG「モンスターワールド」シリーズの第4弾にして、現段階でのシリーズ最終作品。制作はシリーズ全作品を担当していたウエストン。
 シリーズで初めて女性主人公を採用、全体の雰囲気が中東の砂漠をイメージしたアラビアンナイトのような世界観になった。

●基本操作
 方向キー左右で移動・2回押しでダッシュ。Bは剣での攻撃・Cでジャンプ。ジャンプ中は↑+攻撃で上突き・↓+攻撃で下突きを出すことが出来る。方向キー↓で盾を構えるガード。途中で謎の動物「ペペログゥ」が仲間になると、Aボタンでペペログゥを読んで持ち上げ・そこからジャンプで滑空・C2回押しで2段ジャンプが出来るようになる。

●かわいいアーシャのモーション
 主人公である勇者アーシャは一つ一つの動きがとてもかわいく、パターンも多い。宝箱を開けるときはお尻をふりふりしながら開け、水流に流されるときはくるくる回りながら流され、魔法のじゅうたんの上では風を避けるようなしぐさを見せ、滑る氷の上では両手を横に伸ばして片足ですいーっと滑る(ジャンプしようとすると転んでしりもち状態のままくるくる回る)。ペペログゥのかわいらしい動きも必見。
 当時はこのかわいらしく動くドット絵を「職人芸」と評したそうだが、その評価も頷ける。

●難易度:かわいい見た目だが意外に難しい
 ダンジョン内での体力回復の手段は一部の敵から手に入る”1回復のハート””3回復の薬草”と各ダンジョンに1か所設置されている体力回復自販機・最大値まで回復する”回復の薬”(1個だけ所持可能)しかない。ハートと薬草は対象の敵が少なくて当てにできず、自販機は使いすぎると売り切れる。回復の薬はそもそも入手数に限りがあるので乱発できない。
 回復手段はどれもこれも不安があるので、まずダメージをいかに受けないかという進め方が求められるが、盾でのガードをうまく使ってヒット&アウェイを繰り返すような戦い方をしないと無傷での突破は困難。特に後半になって盾を持つ敵が出てくると、長期戦も覚悟しなくてはならなくなる。

 各ダンジョンも豊富なギミックで楽しませてくれるが、足場を渡り歩くステージでは落ちるとダメージを受けるなど削りに来る要素が満載。足場がベルトコンベアになっているステージもあり、後半はステージ自体の難度もかなり高くなる。
 見た目の可愛さとはうらはらにかなり歯ごたえのある作品なので、プレイする際は覚悟を持ってプレイするべきだろう。

●総評
 さすがは昔のゲームなだけに一つ一つの進行にヒントが少ないのが若干難点ではあるが、非常に丁寧な作り。キーレスポンスも良く、操作も簡単なのでとっつきやすい。難易度は思ったより難しいが、クリアできないほどではないので根気良いプレイを推奨。
 ソフトの価格は高騰し続けており、IV単体で15,000円程度するほか、シリーズ全作品が収録されたPS2の「セガエイジス2500 モンスターワールド コンプリートコレクション」も9,000円近い値が付くプレミアソフトなので、現状本作をプレイしたいと思ったら6,980円のメガドライブミニがコスパ最優秀ということになりそう。
 クリアまでの所要時間はおおよそ10~15時間といったところで短すぎず長すぎず。メガドライブミニを購入したユーザーにはぜひプレイしてほしい一品。