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ハード:Playstation
メーカー:SCE/マトリックスソフトウェア
発売日:1997.04.25
ジャンル:格闘アクション・3D
実勢価格:100~200円(中古価格)

評価:★★★★

アランドラ

 神を描いた絵画・像などの所有を禁ずる、いわゆる偶像崇拝を禁じられた王国、ソレイディア。それに怒った神は、人間から物を創る力、創造力を奪った。しかし、人間は代わりに「夢に干渉する力」を持ち、生きがいを夢に求めるようになった。そして人間はいつしか、夢を自由に操ることができるようになっていた。
 守護者と呼ばれる老人から「悪魔から世界を救って欲しい」と呼びかけられる夢を見続けている主人公アランドラは、夢の真実を確かめるため、単身イノアの村に向かう旅に出たのだった…

 android・iOS版のFFシリーズ移植作品などで有名な、マトリックスソフトウェアの初作品となったアクションアドベンチャーゲーム。探索・謎解きがメインに据えられており、ゼルダSFC版「神々のトライフォース」のシステムに非常に近い内容となっている。キャラクターデザインはシャイニング・フォースのキャラデザを手がけた玉木美孝氏。音楽はサクラ対戦シリーズなどを手がける田中良平氏。
 助走をつけてのダッシュ・物を持ち上げるなどの基本操作・草木を切ると出てくるお金や回復・武器やアイテムを使ったダンジョン内の謎解き要素など、ほぼSFCゼルダといっても差し支えないほどの内容だが、違うのはジャンプがあること。今作では、ジャンプを使ったシビアな場面が多数登場する。

 一言で言うと、よくSFCゼルダを研究したなと思える内容。舞台がイノアの村とその周辺だけと狭い世界のように思えるが、手に入るアイテムによって行動範囲がガラッと変わって行く。今まで行けなかった場所に進めるようになる快感はゼルダの素晴らしい特徴のひとつだったと思うが、今作でもそのあたりをうまく表現できている。
  隠れ気味になっている通路も数多く、「えっ、ここ通れたの!?」となるような場所も相当数ある。金のくちばしという収集要素(アイテムに交換してくれる)もあり、フィールド全体の探索が楽しい。

 ダンジョン内の謎解きについては、持っている武器・アイテムを総動員しながらジャンプで進んでいく形がほとんど。アイテム使用はいいとして、ジャンプについては中盤あたりからかなりシビアで、ドット単位の足場移動が必要となる場面も多い。フィールドもそうだが、今作最も難しいのはジャンプと言っても過言ではない。中盤以降、このジャンプの難解さについてこれるかどうかでこのゲームの評価がガラッと変わるのではないだろうか。
 確かに歯ごたえはあるのだが、その反面シビアすぎるきらいはある。終盤になってくると、目視で飛び越えられるかの判断がつきにくくなってくるのでとりあえず上記のような「ドット単位の移動」で飛んでみるより方法がなく、失敗したものはやり直せばいいのだが、けっこうな回り道になることが多くて萎えかける。アングルの問題で奥行きの高さがわかりにくいのも難点。
 次の場所へのヒントもあるにはあるがあいまいで、上記のシビアな足場配置のおかげで進める場所がわからなくなってしまうようなことも多かった。アングル含めて、ジャンプを入れたことでの弊害が随所に出てしまっている印象だった。

 武器やアイテムを使った謎解きの部分についても、場面場面で有効だったりそうじゃなかったりがあり、特に弓矢を使ったスイッチの切り替えが出来たり出来なかったりで一貫性がないのが困ったところだった。
 反面、ボス戦は全体的に力技で押し切れるほどに簡単。ラスボスですらある法則を覚えると第1段階は無傷で撃破可能だったりと、謎解きの難しさを考慮したのかどうかはわからないが、歯ごたえのあるボスはいなかったように思う。むしろ無限に沸いてくるザコ敵のほうが面倒だったり。

 村人が淡々とどんどん死んでいくストーリーがなかなか衝撃的。村人のほぼ全員がストーリー上の何かしらに関わる形で登場人物自体はかなり多いのだが、それぞれのキャラが立っていて、世界に入りやすい。村全体に漂う悲壮感の表現が優れていて非常にうまい作りだなあと思うところだが、明るい要素がとかく少ないので好き嫌いは分かれそう。

 歯ごたえのあるアクションを求めるプレイヤーに。クリアまでは40~50時間くらいだろうか。PSではこのようなジャンルのゲームはそうそうなかったので、飛びついて損のない内容にはなっていると思う。この難しさについてこれれば、だが。