[Data]
ハード:Playstation
メーカー:コナミ
発売日:1998.10.01
ジャンル:音楽シミュレーション
実勢価格:100~300円(中古価格)

評価:★★★

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[Review] 2012.12.21

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 1997年、アーケードに大型筐体ゲームとして登場し、一躍大ブームを巻き起こしたDJシミュレーションゲーム「ビートマニア」のPS移植作品。アーケード2ndMIXの完全移植「ARCADE DISC」と、家庭用オリジナルの9曲を収録した「APPEND YebisuMIX」の2枚組。アーケードのキー配置とターンテーブルを再現した専用コントローラも同時発売された。
 この「ARCADE DISC」をキーディスクとし、ここからディスクを入れ替えることで別のバージョンや曲をプレイできる”アペンドディスク”という仕組みが導入され、上記の「YebisuMIX」から始まって様々なアペンドディスクが発売された。

 画面上から降ってくる白と青のノートが画面下の赤いラインに来たタイミングで対応のキーを押すorターンテーブルを回す。タイミングによってGREAT・GOOD・BADと3段階に評価され(何も押さない場合はPOOR)、GREATかGOOD評価の場合は画面中央下部の「グルーヴゲージ」が増えてゆき、BAD・POORの場合は逆に減ってゆく。曲終了時点でグルーヴゲージが一定量以上(赤い部分)まで達していればステージクリア。
 初心者でもある程度の曲であればリズム感で何とか乗り切っていけて、さらに上級者にも難度の高い幅広い楽曲を用意したこともあり、アーケードではこのゲームのベースだった2ndMIXが爆発的ヒットの足がかりとなった。

 ゲーム内容は最初に書いた通りアーケードの完全移植で、家庭用としての追加要素はトレーニングモードとフリーモードの収録くらいなので、アーケードデビューの練習用といった感じ。アーケードではこのPS版発売直前に早くも3rdMIXがリリースされていたが、3rdプレイ前に旧曲を一通り覚えられるというこのタイミングは悪くなかったと思う。当時は1プレイ200円だったし。

 ARCADE DISCは収録曲24曲。初代の12曲と2nd MIXで追加された12曲が全て収録されている。HOUSE「20,November」やDRUM'N BASS「DEEP CLEAR EYES」、HARD TEKNO「Acid Bomb」など、序盤のビートマニアシリーズを支えた名曲が楽しめる。判定は曲にもよるがかなり厳しく、特にBALLADE「Do You Love Me?」あたりの厳しさは有名なところだろう。
 アペンドディスクのYebisuMIXは全9曲。アーケード3rd MIXから、BIGBEAT MIX「METALGEAR SOLID ~Main Theme」など3曲が収録されたほか、6曲が完全新曲。特に、今作のみ参加の平田智樹氏の曲が印象深い。(I.C.B.・Ain't it Goodなど)

 コントローラ設定は、通常のPS用コントローラと専用コントローラの2種類。まず通常コントローラについては、←・L1・□・R1・×+○(ターンテーブル)と割り当てたキー配置で、きちんと左から順番に並ぶようになっているので感覚的にはわかりやすい。□+○の同時押しがやりにくいのが難点(どうしても×が押されてしまう)だが、救済措置?として△もターンテーブルに割り当たっている。
 専用コントローラは、販売価格5,040円。最初のアスキー発売モデルはほぼ全身真っ黒で、配置以外は簡素なもの。キーの間隔が短く、アーケードとまったく同じ感覚でプレイすることは難しいが、ある程度それっぽいプレイは可能。キーが硬くて押し込むのにちょっと力がいることと、押したときの打鍵音がかなり大きいのが難点で、この難点をある程度改善した「DJ Station Pro」というコナミ製コントローラーが半年ほど後にリリースされた。
 コナミ製のほうが打鍵音も減り、キーの硬さもちょっと改善され、キートップがちょっと丸みを帯びたことでアーケードにさらに近くなった。ヘッドホンジャックがつくなど機能もいろいろ追加されたが、反面価格は7,800円と大きく値上がりしたほか、キーの間隔はアスキー製とほぼ同じ。3,000円近い値段の違いでどちらにするのかが悩みどころだった。
 この後、PS2で続編IIDXシリーズが発売されると、IIDX専用の7鍵盤対応コントローラがリリースされ、さらにアーケードに近い仕様になったためにそちらが大人気となった。現在プレミア化しているとのこと。

 当時プレイしていたプレイヤーが懐かしむタイトルであって、今新規でプレイするようなタイトルではない。新規でプレイするならIIDXシリーズでいいと思うし(コントローラの問題はとりあえず置いといて)。当時の謎な判定基準・今のシリーズとはまったく違う雰囲気を感じることが出来るという意味では、今のシリーズを体感してからここに戻ってくるのは面白いかもしれない。ちなみに採点はコントローラ部分の微妙さを加味。