[Data]
ハード:Playstation
メーカー:SCE/メディアビジョン
発売日:1995.04.28
ジャンル:2Dアクションシューティング
実勢価格:1,000~2,500円(中古価格)

[Data2]
ハード:Playstation ゲームアーカイブス
配信日:2007.03.29
価格:600円

評価:★★★★

[Review] 2016.02.14

ガンナーズヘヴン

●概要
 西武大陸アルハザードを舞台に、2名のトレジャーハンターと謎の武装組織「パンプキンヘッド」が秘石ヴァルキリーを巡って大争奪戦を展開する。
 PSロンチタイトルソフト「クライムクラッカーズ」の開発を手掛け、のちに「ワイルドアームズ」シリーズを手掛けることとなるメディアビジョン開発の横スクロールアクションシューティング。同様のタイプのゲームに魂斗羅・メタルスラッグ・ガンスターヒーローズなどがある。ガンスターヒーローズについては、今作が参考にした(今作が一部パクった?)様子が多々見受けられるそうだが、未プレイのため比較はできない。

●操作
 プレイヤーとして選択できるのはアクセル・ソニックス(男)とルカ・ヘットフィールド(女)の2名で、ショットの違いがほとんど。基本能力も若干違うようだが、プレイしていてそれほどの違いは感じられない。
 ショットはノーマル(まっすぐ前に飛ぶ)・ホーミング(自動追尾・攻撃力低)・バウンド(敵や障害物に当たると跳弾する)・フレイム(攻撃力は高いが出が遅いor範囲が狭い)の4種類を最初から装備しており、△で切り替えて□で使用する。
  ×がジャンプで、高い足場ではぶら下がるなどの動作もでき、ぶら下がりながらショットも打てる。L2で足止め(その場に留まりながらショットが打てる)・R2はワイヤー射出で、高い足場にワイヤーを飛ばし引っかけることで高くジャンプできる。引っかけてからの飛ぶモーション中は完全無敵。○は回数制限のある強力なボム攻撃となる。

 体力ゲージが0になると即ゲームオーバーで残機の概念はないが、コンティニューに制限がないので何度でもやり直しができる。ステージ中に登場するエリアボス(中ボスみたいな感じ)を倒したところがコンティニューポイントとなっているので、ステージ最初からやり直し…ということはない(ステージ5を除く)。

●パワーアップシステム
 道中の敵を倒すとパワーアップアイテムが拾える。このアイテムを取ると全ショットがパワーアップするのだが、パワーアップに時間制限が設けられていて、残り時間が0になると普通に戻ってしまう。ずっと強い状態でいるためにはパワーアップアイテムを取り続けなければならない、というのが今作オリジナルの要素となっている。
 パワーアップしたままボス戦に入るとパワーアップ状態が継続したまま(時間制限なし)になるので、いかにパワーアップ状態をキープしたままボス戦に入れるかが攻略のカギになっている。

●上質なグラフィック・操作感
 PSと言えば「3Dは得意だけど2Dは…」というもので、特に90年代後半は格ゲー移植などでSSとの差が露骨に出ていたわけだが、今作はその”苦手”とされている分野にPS初期で殴り込みをかけた作品だ。
 キーレスポンスは非常に良く、自キャラや敵もよく動く。ボスも大きく派手で、たくさんの弾や爆発が重なってもまったく処理落ちしない。PSでもここまで出来るのか、と驚くほどの滑らかな動きが堪能できる。

●覚えゲー
 正直言って、難易度はかなり高い。とくにステージ3からは一気に上昇し、クリアまでに数十回は今コンティニューしたように記憶している(数えてすらいなかったが)。敵の攻撃がかなり激しくなり、初見ではステージクリアすら困難だろう。

 ステージ上では登場する敵の配置や攻撃パターンが決まっているほか、ボスもすべて攻撃順序がパターン化されているので、何度も何度も死にながらパターンを覚えて回避し倒していくという流れで、完全な覚えゲー。
 ステージ3以降は通常ステージからとにかく難しいが、何度もチャレンジすることで着実にダメージを受けなくなっていき、ボスの動きもよく見ることが出来るようになる。 少しづつ着実に先のステージに進んでいくという感触が得られやすいのはいいところ。パターン化されているとは言ってもすべてがすべて覚えゲーなわけではなくしっかりアクション部分の腕も要求される難度となっていて、歯ごたえはあるが十分クリア可能というバランスに納めている。

●さすがに
 とは言え、さすがにきつかったのはステージ5。ここで空中で敵を打つシューティングに切り替わるのだが、ここだけはエリアボスが存在しない。エリアボスがいないということはコンティニューポイントがないということで、ボスで倒されゲームオーバーになるとステージ最初からやり直しに。
 通常では横シューティングらしく前にしか弾を打てず、L2を押しながらで後ろを向いたり上下に弾を撃てたりできるようになるが、左はまだしも上下の固定がいまいち曖昧で、途中の上部砲台にえらく苦労することとなった。
 苦労して辿り着いた先のボスも極悪で、安全地帯のある2段階目を加味しても相当厳しい。これに加えて前述のコンティニューポイントなしが重なり、一番めげかけたポイントとなった。

●総評
 細かいところを上げると、せっかくのワイヤーアクションがあるのに使いどころが対ボス戦での無敵時間利用しかないところとか、ノーマルとホーミングに比べるとバウンドとフレイムがちょっと冷遇されてませんか?とかあるのだが、全体を通してよく出来ている。
 ゲームアーカイブスで配信中なので、今入手するならそちらがおススメ。中古がちょっと高騰しているようなんで…