[Data]
ハード:Playstation
メーカー:SCE/シュガーアンドロケッツ/ムームー
発売日:1999.10.14
ジャンル:アクション
実勢価格:100~200円(中古価格)

評価:★★★★

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[Review] 2013.03.27

ロビット・モン・ジャ

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 前作「2」から実に3年半ぶりの新作リリースとなった、元祖3Dジャンプアクションゲーム「ジャンピングフラッシュ!」シリーズの第3弾。製作は今作からエグザクトに変わってシュガーアンドロケッツになっている(ムームーは継続)。シュガーアンドロケッツがエグザクトのスタッフを取り込んだとの話なので、過去作品と会社は違えどスタッフは近かった?と予測できるが詳細は不明。

 前作から300年が経過した宇宙が作品の舞台となっており、宇宙市役所は存続しているものの、アロハ男爵などの人物はもちろん登場しない。とは言え、写真が残っていたり会話の中に登場するなど、それなりに有名人ではある様子。ムームー星人についても存在しない(絶滅扱い)世界になっている。これといった悪役がいない平和そのものな世界となっており、ほのぼのとした世界観が従来作品からいっそう強化された形だ。
 今作の主人公は宇宙市役所に入社したばかりの新人で、ロビットに乗り込んで今回の舞台「ハナウマ星」に新人研修に来ている。住民から寄せられるさまざまな依頼をクリアし、研修を終了するのが目的となる。

 ロビットは前作まで使われていたロビットの改良版で、花火ガンがパンチングロケットアームに変わって射程距離が(おそらくだが)少し短くなったほか、特殊武器の所持数が3つから1つに。あとは△ボタンによる急降下アクションが追加された。上から急降下で踏みつけることによって敵に大ダメージを与えたり、一部ミッションでは急降下アクションを使ったものもある。本体色は黄色に変わったが理由は不明。前作までのような戦闘タイプではないためか、踏みつけ以外の部分では性能が下がったというか一般向けになった様子。

 ”あきひこくんを家まで連れて行く”からはじまり、”飛んでいってしまった洗濯物を回収する”や”原稿を回収しに行く””ニンジンを食べようとするモグラからニンジンを守る”など、ミッションも一般市民からの平和な依頼がほとんど。後半になると、大型ボスとの対決ミッションがいくつか登場する。ミッションは全48で、うち30をクリアすることで新人研修クリアとみなされ、特別ミッションへと進むこととなる。

 登場人物は幼稚園を壊滅させたり同じ園の女の子に見栄を張ったりする幼稚園児のあきひこくん、ワガママ放題でボタンを押すのが大好き・トラブルを数々引き起こす大統領令嬢のドリル、ハナウマ星で悪の組織として動くも大したことが出来ていないイタチ団、大統領直属の秘密部隊ながら有名人でドットスナック&付録のドットカードが大人気の5人組・DOTなど、ゆるい人物が多数登場。
 特に、戦隊風の5人構成であるDOTの茶番っぷりが秀逸。こういうノリは最近のゲームではなかなか見かけないが、このようなちょっと古いノリは今だからこそ楽しめるような気も。

 そのほかの要素として、ゲーム中の駄菓子屋で購入できる&ステージ中の宝箱に入っているドットカードがある。全100種類で、集めたからと言って何かに使えるわけではない(AIの種類が増えるが)。
 駄菓子屋でドットスナックを買うと3枚付属で付いてくる。プロ野球チップス&Jリーグチップスみたいなものだと思えばいいと思うが、カードの絵柄がそもそも意味不明だったり、そのカードの絵柄をなぜかCGアニメーションで見せてくれるなど、妙に気合の入った作りは必見。ドットスナックのパッケージの気合の入り方も見もの。意外に裏面も作りこまれている。

 難易度は全体的に低めだが、ミッションクリア時のエクセレント評価(研修表に◎がつく)を目指す場合はちょっと難しい。あと一部ボスが難しめではあるが、投げ出すほどではないし、時間をかければ何とかなるものがほとんどなので、総じて低いほうと言える。
 前作よりも敵が少ないので動き自体は単調になりがちだが、ミッションの面白さ・キャラクターの良さがうまくカバーした。全体的に丁寧な作りでプレイしやすくいいゲームだと思う。
 難点というほどのものはそれほどないゲームだが、強いてあげれば3D酔いの危険は相変わらずあると言うこと、ゲーム内のお金「Kiwi」の使いどころがドットスナック購入しかないことくらいだろうか。あと難点ではないが、2つある駄菓子屋の違いは何なんだろう?