[Data]
ハード:Playstation 3
メーカー:カプコン
発売日:2011.11.10
ジャンル:3D一騎当千アクション
実勢価格:250~300円(中古価格)

評価:★★★★

戦国BASARA3 宴

●概要
 戦国を舞台とした一騎当千型アクション「戦国BASARA3」にプレイヤーキャラクターや新たなシステムを追加した拡張版。

 前作に登場していてプレイヤーキャラクターとして扱えなかったキャラクターのプレイヤー化や既存キャラクター参戦・天下統一モードなど一部モードの復活などが主な変更点となっている。

●基本操作・アクション
 大きく変わったのは、L2で発動する「戦刻ブースト」に加えて、BASARA2の「戦極ドライブ」も使えるようになったところ。戦場に向かう前にどちらを使うかを選択して向かう形に変更された。戦刻ブーストは小判・経験値稼ぎ+コンボ稼ぎに、戦極ドライブは攻撃力の上昇に繋がるそれぞれいいところがあるので、ここは面白さを上げた要素となるだろう。

 今回追加されたキャラクターが松永久秀・最上義光・小早川秀秋・大友宗麟・立花宗茂など、(BASARAの中では)イロモノキャラクターばかりというところもあるが、どのキャラクターも動きに特徴があってしかも強い。前作のキャラも性能調整が加えられて使いやすくなっており(一部凶悪な技が修正がかかったりはしているが)、全体的に前作の動かしやすさをさらに改良したような作りだ。
 余談だが、かすがや北条氏政などのストーリーモードなし追加キャラについては衣装が1種類しかなく、武器の見た目も全種類同じとなかなか残念な扱いを食らっており、もうちょっと何とかできなかったのか…

●ご当地資源・装具について
 無印では手に入れるのがそもそも面倒だったご当地資源並びに装具。今作ではご当地資源は「キャラクターの強化に直結する購入アイテム」となり、購入した時点で体力・攻撃力・防御力・運のパラメータがアップするものとなった。無印では「おたずねもの」を倒すことが条件となっていたが、何せ見つけるのが難しいうえ防御力が異常に高くてなかなか倒せないとストレスの溜まる仕様だったもので、この変更は良かった。
 装具はステージ終了後の報酬で入手するかバサラ屋で購入するように変更されるなど、ややこしかった無印からはだいぶ改善されたと言っていいだろう。
 バサラ屋では新たに「おみくじ」も導入され、戦功で手に入るくじで引けるようになるのだが、1回1回のエフェクトが飛ばせずまとめての使用もできないというあたりがもったいなかった。ストックが100までしかなくそれ以上は手に入らない仕組みで、1000枚以上入手のトロフィーがあるため、ちまちま使い続けなければならない。毎度毎度ガラガラおみくじを振るエフェクトを見せられるというのがね。

●ストーリーモード
  宴で追加されたプレイヤーキャラクターのうち8名の新たなストーリーモードがプレイできるモード。1名のキャラクターの複数のルートを用意していた無印3と異なり、今回は1人につき完全固定3ステージとなって分岐もなくなった。
 ボリュームは明らかに薄くなっているので賛否あるところだろうが、ステージ間のムービーや掛け合いはパワーアップしてしていてバカキャラはバカキャラらしいストーリーになっているし、無印の水増し感もそれはそれで問題だったので、個人的には良かった点になる。本筋のストーリーを入れなくても良かったからこその突き抜け具合という感じなんだろうか。

●天下統一モード
 復活した天下統一モードでは、今までの全領地占領に加えて「戦国ドリームチャンス」という一獲千金の要素が追加された。どの領主が天下統一を成し遂げるかを賭けるモードで、全領主にレートが割り振られてその中から最大3領主に持ち金を賭けることができる。賭けた領主が天下統一をとれるようにプレイヤーがアシストするような流れだ。
 今まではとにかく残った領地を淡々と占領していくだけだったので、いいアクセントという感じだろうか。

●総評
 全体的に無印のややこしい部分がまともになった…と言うかわかりやすくなったと言うか…な感じ。ただ、「前作の不満点を大方修正したもの」という、今でいうところの大型アップデートに近いような内容になっているあたりがBASARA3としての限界値か。2の時もそうだったが、この内容でほぼフルプライスとして持ってくるのはどうなんだろうな、と疑問を覚えてしまうが。
 自分の好きに楽しめるという意味では前作よりもプレイしやすく、作業感は少ない。ストーリーを追う以外で無印をプレイする必要性はあまり感じられないというのが2作プレイした率直な感想だ。