[Data]
ハード:Playstation Portable
メーカー:SCE/クラップハンズ
発売日:2010.02.25
ジャンル:スポーツ・テニス
実勢価格:700~900円(中古価格)

評価:★★★★

みんなのテニス ポータブル

 「みんなのGOLF」シリーズの制作でおなじみのクラップハンズがPS2で発売したテニスゲーム「みんなのテニス」のPSP版。前作発売から3年半ほど経過したシリーズ2作目となり、シリーズ初のストーリーモードの導入・パーツ付け替え要素などが新しく追加されている。

 操作はアナログパッドでの移動と3種類のショットのみと非常にシンプルで、ここは前作をプレイしていなくても数回対戦するだけでほぼすべて理解できる簡単操作。ラリーにもしやすく、プレイしていくにつれて上達していくのがすぐに実感できる作りはさすがというところ。
 PSP本体の操作感は置いといて、キャラクターの動きは前作よりも固さが取れた感じで好印象。ルール自体それほど難しくないということもあり、みんなのシリーズ題材としてはいいところを突いたと言えるのではないだろうか。
 グラフィックもさすがの品質で見やすく、ボールが当たった時にコート外の様々なものに当たったりするなどの細かいギミックも多くて楽しい。(これは前作からそうだったけど)

 登場キャラクターは14名で、これは前作と同じ数。キャラクターはほぼ入れ替わっており、グロリア・スズキのみ2作とも参戦。ゲストキャラクターとして桜塚やっくんが参加している。前作では特技という位置付けで一部極悪なサーブ所持者がいたが、今作では基本能力の違いのみとなった。

 今作から初登場のストーリーモードは、「ハッピーテニスクラブ」に所属して世界中の人々を幸せにしていくというもの。この中で対戦したボスキャラクターがプレイヤーとして使えるようになる。そのほかのキャラクターともほとんどと対戦が出来るようになっていて、対戦を繰り返すことでキャラクターの「愛着度」を上げ、キャラの性能を強化していく。
 対戦後には各キャラの着ている衣装や髪型などの”パーツ”がもらえるほか、ゲーム内容によってもらえるポイントを使ってパーツを購入することができる。パーツは「髪型」「衣装」「アクセサリー2つ」の合計4つでその数何と450種類、しかもどんなパーツでも男女問わずつけることができるので、ほぼ無限大の組み合わせとなる。
 組み合わせによっては能力に補正がかかるようにもなっているが、能力アップにこだわると組み合わせが結構めちゃくちゃで違和感のある見た目になってしまうのは残念。能力アップがそこまでプレイしてて感じられないので、見た目にとことんこだわるほうが楽しくプレイできそうだが。

 前作の欠点がチャレンジモードを淡々とプレイするしかないという「ボリュームのなさ」だったが、今回はストーリーモードが加わったことでかなりボリュームがついた。そのストーリーモードの内容もストーリーを読ませて追わせるだけでなく、一般キャラとの対戦にパーツ集めの要素も加え、コンプリート要素も設けることで長い時間楽しめるよう工夫している。コンプリートにはかなりの対戦数を要するが、1回のゲームが5~10分ほどと短くさほど苦にならない。

 軽くプレイするつもりで始めたら気付いたら時間が経過していた…となるタイプのゲームで、簡単で熱中度も高い。対戦のたびにオートセーブがかかるが、上記の通り1回の対戦にかかる時間が短いのでPSPとの相性も良かったのではないかと。