[Data]
ハード:Super famicom
メーカー:ナムコット
発売日:1993.03.25
ジャンル:横スクロールアクション
実勢価格:200~800円(中古価格)

評価:★★★★

スーパーワギャンランド2

 ファミコン・スーパーファミコン等でシリーズ化されたワギャンランドシリーズのSFC第2弾タイトル。前作のSFC第1弾は、音楽等の内容がFC版をそのまま受け継いでいたもので、Wikipediaの言い方をそのまま使えば「FC版の総集編」という位置づけだったと思うが、今作ではグラフィックも音楽も大きく様変わりしている。

 難易度選択は、前作のOKOSAMAモードがあまりに簡単すぎたから…かどうかは定かでないが、今回はOKOSAMAがなくなってHITONAMIとKAMISAMAの2つから選ぶこととなった。KAMISAMAの難しさは今作でも変わらず、ステージ構成うんぬんよりも敵配置がなかなかにエグい。

 今までの通常横スクロールステージはそのままに、全体的に縮尺が小さくなって小さいワギャンを操るステージが追加された。全体の動きがスピードアップしており、坂道が多いので今までのジェットコースターステージのようなスピード感が味わえる、なかなか面白いステージだと思う。もちろん従来のジェットコースターステージもある。

 さらに今作では「特殊装備」が登場した。ジャンプ力を強化するものや水の中を進めるようになるもの・シリーズおなじみの空を飛べるアイテム「ワギャコプター」などがあり、アイテム自体は昔からあったものの、ステージ開始前に数種類の中から選択するようにしたのは今回が初めて(次回作のパラダイスに受け継がれなかったので今作のみになってしまったが)。
 昔からアイテム自体があるせいもあってさほど新鮮味はないが、特殊装備がないと進めない場所がいくつか用意されており、これによって「クリア済みのステージに戻って特殊装備で進む」という今までにない進行が追加された形となる。

 ボス戦はこれまたおなじみのミニゲームになっているが、今回の初出ゲームは「早押ししりとり」「ローマ字当て」の2つ。
 「早押ししりとり」は名前の通りだが、しりとりの絵柄カードを早押しでどんどん先に取っていくというもの。敵がカードを選ぶ時間分でいろいろ考えられる通常のしりとりとは違ってどんどん先に先にカードを選択し続ける必要があり、クリアするだけならまだしも、スペシャルボーナス7UPを掴むのは相当難しい。裏読みなぞしようものなら自爆する可能性が通常しりとりより断然高いので、裏読みは避けましょう。
 「ローマ字当て」は、文字数と2つのヒントを元に、アルファベットを選択して当てていくというもの。こちらに関しては、あくまでローマ字表記であって英語ではないため、母音(AIUEO)のどれかが必ず入っているということさえわかれば、クリアするだけならてさほど手こずらないはず。
 もはや定番となった「しりとり」「神経衰弱」「数字探し」の3つと、前作から登場の「モザイク当て」は今作でも継続採用されている。まあ、これがないとワギャンじゃないよなとも思う。

 1つのステージはさほど長くなく、おそらく今までのシリーズ中で一番短いのではないかと思う(次回作のパラダイスと同じくらい?)。隠しステージも今まで同様にたくさん盛り込まれているが、隠しステージを漁ったとしても、前作よりはプレイ時間は短いのではないだろうか。

 この時期にしてなぜコンティニューがパスワード制なのかという疑問点はあるが、むしろ長いパスワードを毎回メモらなければならないと考えれば、ボリュームをひとまず落ち着かせたのは正解だった気がする。普通にプレイしていれば2日でクリア可能なので。

 前作までのワギャンシリーズのいいところは残しつつ、新しいことにいろいろとチャレンジしていてそれが大きく破綻していない。続編として考えるならば文句のつけようのない出来栄え。さすがの丁寧な仕事ぶりです。ワギャンシリーズのファンなら損はしない。おすすめ。