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ハード:Segasaturn
メーカー:マイクロキャビン
発売日:1998.01.29
ジャンル:パズルアクション
実勢価格:200~500円(中古価格)

評価:★★☆

NOON

 サターン&PSの家庭用ハード2作に加えてWindows95用ソフトとしてもほぼ同時期に発売された、マイクロキャビンのパズルアクションゲーム。タイトルになっている”NOON”とは、ゲーム中で登場する宝石のこと。

 対戦型パズルアクションというよくありそうなテーマの作品だが、普通の対戦型パズルと違い、同じフィールド内で多数のプレイヤーが入り混じって戦うというのがこのゲームの大きなポイント。ボンバーマンのイメージが一番近いかもしれない。
 時間経過でさまざまな色のNOONが出てくるフィールドで、プレイヤーにはそれぞれ10マスの「陣地」が与えられる。同色NOONを3つ以上揃えて消して他プレイヤーの陣地にお邪魔NOONを送り込み、陣地を埋め尽くせば勝利(10カウントが入るので、0になる前に対処すると続行可能)となる。
 NOONの中にはどの色の代わりにもなる「レインボーNOON」があり、レインボーNOONを消すと、隣接するお邪魔NOONを消す効果もプラスされる。お邪魔含むNOONは壁や他のNOONと挟み込むことで潰して消すことも出来るが、お邪魔NOONのみ、消してゲージを溜めての必殺技に繋げることが出来る。
 必殺技については、一部のNOONをレインボーに変えるものや、一定のフィールド内を全てお邪魔NOONで埋めるものなどさまざま。お邪魔NOONが出てからではないと発動できない分威力はとんでもないものばかりで、ほぼ一発逆転に等しい効果があると言ってもいい。
 操作は簡単、使うのはA・Cのアクションボタンと、Bの必殺技ボタンのみ。アクションボタンは揃ったNOONを消すのはもちろんのこと、相手プレイヤーを攻撃することで障害物のあるところまで投げたり、単体のNOONを投げたりも出来る。この吹き飛ばしたNOONを相手プレイヤーに当てると一定時間気絶させられる。

 まず、コンセプトは非常に面白い。NOONを揃えたりお邪魔NOONを対処するパズルとしての部分と、相手の邪魔をしたり攻撃したりするアクションの部分のバランスがうまいこと取れていると感じる。若干特殊なルールのゲームだが、練習モードも搭載されているのでプレイしながらルールを学ぶことが出来る。

 残念なのは、操作のレスポンスがとにかく悪いということ。押したNOONが行き過ぎてしまうことは日常茶飯事で、一度壁際につけてしまうと引っ張ることが出来ないので立て直し不可。きびきび動くことが要求されるこのゲームにおいては致命的な難点になる。おそらく移動をマスごとにしているからだと思うのだが、先行入力のタイミングがうまく取れていない印象。
 対人戦で同じ感覚でプレイするならまだしも、CPU戦ではちょっとイライラの募る仕様で、良くも悪くも対人戦オンリーという感じ。