[Data]
ハード:Playstation Vita
メーカー:インティ・クリエイツ
発売日:2015.08.06
ジャンル:横スクロールアクション
販売価格:509円(ダウンロード専売)

評価:★★★

[Review] 2019.10.08

ぎゃるガンヴォルト

●ストーリー
 巨大芸能事務所「スメラギ・プロダクション」は次世代の歌姫を見つけるべく「サイバー・ディーヴァ・オーディション」と題し非人道的な人体実験を行っていた。そんなスメラギ・プロダクション相手に一人立ち向かう少年がいた。その名はガンヴォルト。
 街の主要な施設を次々と占拠するスメラギ・プロダクションの魔の手はついに女子校にまで及ぼうとしていた。女子高生がこの世からいなくなるとカップルが成立しなくなると知った見習い天使のえころはガンヴォルトと共にスメラギ・プロダクションと戦うのであった。

●概要
 ガンヴォルトシリーズ・ぎゃるがんシリーズなどで知られるインティ・クリエイツ制作のドットグラフィック+サウンドによる8bitスタイルの横スクロールアクションゲームで、3DS向けに発売されたソフト「マイティガンヴォルト」をPS4/Vita向けに移植し、DLCだった4つのステージを最初から収録した作品。
 ステージを進むと最後に1vs1でボスとの闘いとなる、いわゆる”ロックマン風アクション”の一つ。そもそも制作のインティ・クリエイツがカプコン所属のクリエイターが独立して立ち上げた会社のため、そういった意味では本家に最も近い同ジャンルの作品になるのかもしれない。
 プレイヤーキャラとして操れる主人公3名はいずれもインティ・クリエイツの過去作品からの参戦で、ガンヴォルトは「蒼き雷霆のガンヴォルト」から、天使えころは「ぎゃるがん だぶるぴーす」から、ベックは「Mighty No.9」からの参戦。

●基本操作/わかりやすくレスポンスも良好
 基本操作は十字キーの移動と□のショット・×のジャンプのみ。□長押しでチャージ攻撃。ガンヴォルトは2段ジャンプ・えころは滑空が出来る。ベックだけジャンプは通常のものしかないが↓+□でスライディングができ、通常通れない狭いところも通ることが出来る。これらの操作方法は画面の左右にずっと表示され続けているのでわかりやすく、迷うことはない。
 チャージ攻撃については、ガンヴォルトは射程は短いが強力かつ上下に射出を調整可能な電撃レーザー・えころは当てた敵をオプションのように後ろにつけて戦えるロックオンショット・ベックは地面/空中共に使える威力の高い体当たり攻撃。
  レスポンスは非常に良く、キビキビ動くさまはさすがの出来といったところ。癖も少ないので操作しやすい。

●繰り返しプレイでいずれは攻略できる程度の難易度設定
 各ステージ最後に出会うボスは全て行動が複数パターン決まっており、慣れないうちは死にまくるかもしれないが、慣れると攻撃にしっかり対応できるようになる。ここは本家ロックマン同様に攻略している感覚がしっかり味わえて良い。
 ステージについては、ギミックはそれなりにあるものの敵の配置やキャラ数が少なく、ここは残念ながら通り道感覚が強い。本家に及ばないとすればここかなと。

●ボリュームは少ない価格相応?
 全9ステージの作品だがうち4つはDLCの追加ステージのため、クリアに必要なステージは5つ。1ステージがおおよそ5~6分程度でクリアできるので、死ぬ回数を少なくプレイできれば1周おおよそ30分程度で、3人全員クリアしたとしても所要時間はおおよそ1~2時間だろう。追加ステージをすべてクリアし、トロフィーをすべて集めて…くらいやれば10時間くらいは楽しめそうだが、フルプライス作品に比べれば明らかにボリュームは少ない。まあこの価格で楽しめるボリュームとしてはまずまずではないだろうか。

●総評
 500円で楽しめる作品として考えれば、基本部分はしっかり作りこんであるので十分及第点。さくっとプレイしたい方に。