[Data]
ハード:Playstation 2
メーカー:カプコン
発売日:2006.07.27
ジャンル:アクション
実勢価格:400~500円(中古価格)

評価:★★★★☆

basara2_04

basara2_05

basara2_06

basara2_08

[Review] 2012.08.23

戦国BASARA2

basara2_01 basara2_02 basara2_03

 戦国時代を舞台に、歴史上の著名な武将を操り天下統一を目指す、一騎当千型アクションゲームの第2弾。初代からちょうど1年後に発売された当タイトルでは、プレイヤーキャラとして扱える武将数が22人と増加し、敵専用武将と合わせた総登場武将は30人と前作のほぼ倍となった。
 ステージ中で小判を集める要素が追加され、青いつづらを開けること・コンボをつないで高いヒット数を出すことなどで所持金を増やすことが出来るようになった。前作では武器・アイテムの入手が戦闘終了後の褒賞(玉手箱の入手)でしかなかったが、今作では褒賞のほかに「バサラ屋」で商品を購入することも出来る。購入しないと手に入らないものもある。武器のほかには防具も今作で初導入され、装備することで防御力を上げることが出来る。

 基本となるアクション部分については、まず「戦極ドライブ」という要素が追加された。100人斬りごとに画面左下の戦極ドライブゲージに灯が点り、発動させると一定時間攻撃力・防御力・スピードが大幅に上がってよろけがなくなる(いわゆるスーパーアーマー状態になる)。この状態でバサラ技を発動させると、各武将の家紋登場の演出とともに威力の上がる「究極バサラ技」となる。
 コンボについては500hitで発動する「フィーバー」が追加され、 フィーバー状態では獲得できる小判が大幅に増えるほか、フィーバー状態ではヒット数が爆発的に増加する。
 そのほか、武将の固有技にレベル設定が加わり、レベルが上がるとヒット数が増えたり、威力が向上したりするようになった。レベルは1→2→MAXまでの3段階。

 前作よりもコンボを繋げることや多数の敵をなぎ倒すことをさらに突き詰めた内容。上記のフィーバー要素に加えてヒット数を倍にする武器やアイテムが増え、コンボを繋げやすくするアイテムも出来た。ほら貝兵の絶対数が増え、1画面上に登場する敵数も(おそらくだが)前作よりも増えている。マップによっては9999Hitまで持っていけるほどにコンボを繋ぐことも可能になった。
 このあたりに関しては、先に出ている光栄の無双シリーズとの”無理やり差別化”という風に取れなくもないが、無双シリーズが戦場全体を考えて…という戦略的要素を大きく含むのに対し、BASARAシリーズはそういった要素を完全に廃しているので、うまい住み分けになっているのかなとは思うのだが。

 ゲームメニューにおいては、各武将の物語を追う形式の「ストーリーモード」が初搭載された。これだけキャラクターを立てた内容でありながら前作になぜかなかったので、これを順当な追加要素というべきか悩むところだが、操作可能なほぼ全武将に対して用意したことは褒められる部分になるだろう。伊達政宗と真田幸村のライバル関係が明確に誕生したのはこのストーリーモードから。
 前作のメインモードだった天下統一モードは今作でも搭載されているが、統治国それぞれに褒賞が設定され、占領するごとに決められた褒賞も一緒に手に入るようになった。敵国の統治している国数が多ければ多いほど褒賞のレベルが上がっていいものが手に入るという仕組み。
 もうひとつの新しいモードは「大武闘会」モード。決められた会場内のフィールドで100連戦を行うというもので、連戦を勝ち上がると大量の経験値が手に入るほか、50戦・100戦クリアで武将専用の武器・防具も手に入る。経験値は1戦目100石→2戦目300石→3戦目500石…と1戦ごとに200石づつ増加し、100戦目では19900石獲得となる。100戦を連続して勝ち抜いた場合は100万石。10戦クリアごとにセーブして中断できるが、いったん中断すると再開後はまた100石からカウントしなおしになる(50戦・100戦での武器防具は入手可能)。
 武将が複数人登場するステージも多いため(しかも1ステージ目からある)難易度はかなり高いが、高いなりの見返りのあるモードとなっており、うまく使えば武将のレベルを一気に引き上げることも出来る。
  新モード2つの存在感が強くて天下統一モードの存在感が薄くなり、天下統一モードの新要素も何となく後付けっぽくなってしまったのは残念だが、全体的なボリュームは大きく増えたのでやりごたえのある作品となったのは間違いない。

 「クリア具合がぱっと見よくわからない」という前作の欠点はほぼそのまま残ってしまった。レベル表記やストーリーモード途中での「何章までクリアしたか」、もしくは天下統一モードでの統治国数標記はついているものの、結局誰でクリアしたのかの情報はわからず、各武将のレベルで判断するしかない。こだわりなのかどうかはわからないが、ここだけはすごく不親切に感じた。

 不満点がないことはないが、前作のいいところはそのままに追加要素多数、これぞまっとうな続編という感じ。アニメや続編での基本部分はほぼこの2がベースになっており、1をプレイせずにここから始めてもまったく問題ない。難易度も「普通」であれば安心。無双系アクションに不慣れな方にもお勧め。