ファミコン初期に登場した対戦格闘アクションゲーム。当時は格ゲーなんてジャンルはなかった(と思う)が、ファミコンではもちろん初の対戦格闘型ゲームであり、 その後大ブームを巻き起こすハシリとなったゲームなのかもしれない。ゲームメニューは対CPU戦と対人戦の2モード。
基本はボクシングで、パンチとスウェー・ガードを主とした戦いを展開する。相手を画面端(外?)まで追い詰めると1ラウンドを獲得でき、 3ラウンド獲得すると相手をマンホールに落として勝利。これを延々と続ける。全部で140人以上倒すとチャンピオンの称号がもらえるとのことだが、 正直俺の中途半端な腕では一生かかってもそこまでたどり着けそうにない。
できることは非常に少ないものの、その中でも弱・強攻撃や上下段・上下段それぞれのガードの要素があるため、特に対人戦では完全に読み合いの世界になる。 攻撃に必ず隙があるので、防御から覚えていったほうが勝てるようになれるのではないか…というのが個人的な感想だけど、どんなもんだろうな。 体力があるのも面白いところで、0になると弱攻撃でもダウンを奪われるなど大幅に弱体化する。パンチを出すだけでも若干だが減っていくので、 むやみやたらにパンチを出していけばいいというものでもない、この辺はうまいバランスの取り方だなーとも思うところ。
ならず者のストリートファイトをうまく表現するものとして、パトカーの存在がある。どれだけ画面端に追い詰めた(もしくは追い詰められた)状況でも、 パトカーが来たとたんにその場を離れて口笛を吹きごまかすしぐさを見せる(捕まるから)。その後は画面中央に二人が戻るので、ラウンド開始当初の状態から仕切りなおしになる。 どういうフラグで出てくるのかわからんが、1ラウンド中に3回も4回も出てきたこともあって若干出すぎだろと思った。まあ世界観を表現するものとしては面白いと思う。 もうひとつ、建物に住む一般住人が植木鉢を落としてくるギミックもある。
単調にならないようにする数々のギミック・簡単に操作できるとっつきやすさ、そして上級プレイヤーには読み合いによる高品質な戦いも。 いろんな遊び方ができる、ファミコンらしい魅力にあふれた作品。難しいのが惜しい。