[Data]
ハード:Playstation
メーカー:メディアエンターテイメント
発売日:2002.05.09
ジャンル:グルメアクション
実勢価格:1,500~2,000円(中古価格)

評価:★★☆

[Review] 2009.02.06

やきとり娘~スゴ腕繁盛記~

 メディアエンターテイメントの「グルメアクションシリーズ3部作」の第3弾。焼肉奉行の項でも書いたが、3部作全てレインズインターナショナルの協賛で、今作では焼き鳥の「とりでん」が協賛している。

 ストーリーだが、主人公である女の子「ささみ」が、志半ばにして亡くなった(?)父の跡を継いで焼き鳥屋「鳥一番」を切り盛りするという内容。小学生からロボットに至るまで、個性的なキャラクターが数々来店する。

 お客さんに次々と焼き鳥を出す「やきとり勝負」でお客さんを満足させるのがゲームの目的。焼肉奉行と違い、こちらはまだ焼き鳥屋の人がどんどん出来上がった焼き鳥を出すというありえそうなシチュエーションではある。かなあ…

 登場する焼き鳥はねぎま・レバー・つくね・皮・ししとうの5種類で、それぞれに焼けるタイミングが違う。先にゆでてある皮は火の通りが早く、ししとうは一番遅いといった具合。

 ×ボタンでうちわで扇ぐことができ、うちわで扇ぐことによって早く焼けるようになるほか、ケムリを発生させることができる。ケムリをたくさん出して食欲を誘い、いい焼き加減の焼き鳥を食べさせることで「ケムリコンボ」が発動、高得点につながるという仕組み。最終的に、90秒の制限時間内にお客さんの満足度ゲージをMAXにできればクリアとなる。

 焼きすぎると焼き鳥が焦げ、最高潮になると爆発する。近くの列にうちわ(カーソル)があると爆発に巻き込まれ、しばらく行動不能に。焼き加減は□ボタンで出る顔マークで判別することができるようになっている。

 ステージ開始前には必ず会話パートがあり、人情ドラマのような内容の掛け合いがある。父となかなか打ち解けられないお嬢様や男に恵まれないホステス・強くなるためにヤクザになった男など、完全にありがちパターンだらけな登場人物だが、焼き鳥屋の雰囲気・主人公ささみのさっぱりした性格がうまくマッチしていていい雰囲気を出している。

 ささみの声が微妙な棒読みっぷりで最初大丈夫か?と思ってたが、しばらくプレイし続けていくと、これはこれでいい味出してるかな?と思えてくるから不思議。毒されたかな。

 シリーズ第1作の「焼肉奉行」では、置く場所によって焼ける早さが変わったり、表裏を焼く必要があったり、客に好き嫌いがあったり…と、焼けていくスピード以外に考えさせられる部分が多かったのだが、今作ではそういった部分がほぼ排除されているため、非常にわかりやすい内容にはなっている。

 その反面、簡略化しすぎてワンパターンになりがちで、とにかくうちわを扇いでケムリを出しつつ早く焼き鳥を焼き、お客さんにどんどん食べさせまくるだけという展開になってしまう。

 ケムリコンボも面白い内容なんだけど、ひとつの焼き鳥を扇ぎ続けていればケムリは溜まっていって高得点になっていくので、いまいち面白みに欠けると言うか。焼けていない同じ種類のものを扇ぐことで、焼けてしまったものでも高得点にしたりはできるんだけど。

 あとステージ開始前の会話パートをスキップできないっていうのも痛い。最初はいいんだけど、途中から同じことばっかり話すパートが増えてくるので、せめてとことんモード突入後だけでもスキップできると良かった。

 総合的には、1作目には及ばずってところです。まあ珍しいタイプのゲームなので、持っていると何らかのネタにはなるかもしれないけどね。