ハドソンのマル超シリーズの第1弾タイトル。第2弾がファザナドゥで、第3弾が桃太郎伝説…って、いまさら考えるとどういう繋がりでシリーズにしたんだかまったくわからんが。 ボンバーという名前・製作がハドソンであることからもわかる通りだが、ボンバーマンの続編的な位置付けの作品だった。 爆弾を置いてブロックを破壊して先へ進んでいくという基本の部分は確かに同じだが、それ以外の部分は大きく変わっている。 ストーリーとしては、惑星アルタイルを潜む異次元生命体を退治するために、戦闘用アンドロイド「ナイト」が戦う…という内容。
まず特徴は主題歌。Period 1をクリアした段階でカラオケモードが追加されるのでそこで歌詞も見ることが出来るのだが、 「緑の大地は はるかな夢」ってやつね。音楽がなかなかにかっこいいので、この曲と歌詞だけ印象に残っている人も多いかもしれませんな。 それ以外の音楽も種類はさほど多くはないのだが、全体的な水準が高くて普通に聞けるものになっている。
爆弾は従来のものと大きく違っていて、十字に広がるものではなく上下左右1ブロック分(斜めは半ブロック分)爆発するものになっている。 しかし問題は爆発までの時間で、ナイトが3ブロック分移動しただけで爆発するというとんでもない短さ。 しかも爆弾を置くとそこから一歩後退するという特殊な動きをするために操作ミスを非常に起こしやすい。そして食らうと基本は一撃死(ゲーム開始時)。
さらに輪をかけるのが「得点によるレベルアップ制」で、獲得した得点によって耐久力が上がる。レベルが上がると爆弾を食らっても一撃死しなくなるわけですよ。 ステージが進むともちろんフィールドは難しくなるんだけど、だんだん耐久力が上がるので爆発死の心配はしなくても良くなる…という微妙なバランスを披露しており、 ユーザーが寄り付かなかったのもこのへんのバランスをミスったことが一因にありそうだ。
「秘宝」もこのゲームを微妙な評価にしたアイテムのひとつ。ステージ上に配置されているアイテムだが、これを取らないとステージが無限ループになるという極悪アイテムで、 しかもご丁寧にPeriod1-1(最初のステージ)から配置されるというオマケつき。最初はまだわかりやすいというかずいぶん怪しい場所に配置されているが、 先へ進んでいくとどんどんわかりにくい脇道に配置される。途中で投げ出したくなった人もいるだろう。
一般ステージにずいぶん癖があるからか、ボスは非常に弱い。ミサイル連発で全てのボスが撃沈できる。 主題歌にも登場する「傷ついた制御コンピューター」も何度かボスとして出てくるが、見た目が変わっていくくらいで攻撃方法がほとんど変わらないとかなりの適当っぷり。
爆弾を置く以外の操作性は比較的良好で、雰囲気も良い。何だかんだで、プレイしていくうちに面白さが見出せるゲームだと個人的には思うんだけど。 でも思い入れがないと辛いかもしれないなぁ…。自分は相当思い入れがあるので点数は5点をつけています。爆弾を置くときの変な動き、これこそボンバーキングの良さだと思うもの。 だからシナリオ2(ゲームボーイ版続編。レビューあり)が気に食わないんですよ。まあいいか。個人的超良作。
そうそう、聞いたところによるとこのゲームの開発時のタイトルが「笹川2号(仮)」で、それがそのまま雑誌に載ったこともあるらしい。 今じゃ考えられないことだよなぁ。