2大RPG・ファイナルファンタジーシリーズ第3弾。ジョブチェンジという新しいキャラクターメイキング要素を加え、 カスタマイズ性の高い新しい世界を作り上げた。召喚獣などの新しいシステムも多数登場、後のFFシリーズに繋がる基礎部分の大半がこのIIIで出来上がったと言える。 一人ひとりに大きな個性のあったIIから一転して主人公4人がそろって個性の薄い感じ(というか個性なしか?)になっているが、 サブで登場するキャラクターに大きな個性を持たせることでドラマ性もさほど失わず。
今回の最大の特徴は「ジョブチェンジシステム」。ドラクエでは同じくIIIで先に実現されていたシステムだったが、 一定のレベルが必要でかつダーマの神殿でのみ転職が可能だったドラクエIIIと違い、ポイントさえあればどこででも転職が出来て、 しかもジョブの数も圧倒的に多いというこちらの方が使いやすさ・手軽さという意味では一歩上を行くように思う。
ストーリーやゲーム進行に関わるジョブも多く、いろんなジョブを使える楽しさをストーリー進行上で覚えられる…という利点もあった(製作側が認識していたかは謎だが)。 終盤まで明らかな最弱ジョブであるたまねぎ剣士も育てていくと最強に変わる&最強装備があるという遊び心もあり、育てる楽しみをわかりやすく示してくれたシステムだと思う。
乗り物系が大幅に増加したのも特徴だった。プレイヤーが動かせる飛空艇だけでこれだけの種類が登場したのはおそらくこのIIIが一番だろうと思うが、 スピードの違いはもちろん、それぞれの飛空艇に必ず見せ場があるのも面白い。シドの飛空艇のように登場すぐに粉々になるようなものもあるが…。
初登場したのは召喚獣。イフリート・シヴァ・ラムウをはじめ、リヴァイアサン・バハムートなどなど、後のシリーズでほぼおなじみとなった召喚獣が勢ぞろいしている。 (バハムートは初代にも出てきているので初登場ではないが)効果が3種類もあったのはこのIIIだけ(白・黒・合体)で、 おそらく複雑になってしまったために次回作からなくなったんだと思う(実際白と黒の使い道はあまりなかった)。召喚獣=切り札的なものはこのIIIの時点ですでに確立していた。
よく語られるのはラストダンジョン・クリスタルタワーだが、とりあえずケムケムが怖かった。クリスタルタワーを抜けた後も4ボス+ラスボスの凄さは伝説級。 それ以外はおおむねバランスは取れていたとは思うが、ガルーダ戦あたりはちょっと辛かったかも…。
個人的には今でもFFシリーズ最高傑作。FFの基礎を形作った影響力の高い作品だと思ってますよ。