-Vision-

落ちてくる帽子を5つ重ねて消してゆくパズルゲーム。テトリスの作者、アレクセイ・パジトノフ氏の作品で、 外箱・ゲームタイトル画面などに出てくるおじさんはパジトノフ氏本人らしい。

内容はきわめてシンプル。6種類の帽子を5つ積むだけ。帽子にはそれぞれ高さがあり、同じ帽子ならば重なるので大した高さにはならないが、 違う種類の帽子は重ならないために無駄に高さが高くなってしまうので、置き方にはかなり気を使う必要がある。 帽子を積みすぎて画面上のフィールド最上部まで詰まれるとゲームオーバーになるのはテトリスと同じ。

で、これってシンプルでわかりやすい作りなのは認めるが、自由度があまりにないというか。列が横に6列しかないのでフィールド全体がやたらと狭く感じるし、 テトリスと違って帽子ごとに揃えないと消せないというのもマイナス。縦に積むだけで横に消す方法がないため、帽子の上に違う種類の帽子を置いたとき、 下の帽子を消すためには上に積んだ帽子をまず消さないと何も出来ない。

あと、テトリスであったのは棒ブロックを最後に落とす4列消し「テトリス」の快感だが、このハットリスでは帽子一つ一つを重ねるしか出来ないし、 ぎりぎり上まで積みあがっても棒ブロックで一発逆転!というのもテトリスの醍醐味だったと思うが、このゲームだと上記のように下に溜まった帽子を消せないので無理。 ゲームボーイ版だとファイアーボールという触れた帽子を消せるという追加要素が出来たが、ファミコン版はこういった要素もなし。 ステージクリア後に「ショップ」という帽子1種類だけ消せるようなものはあるけど。

というわけで、何で帽子なんだろう?テトリスの面白い部分はどこへ行ったんだろう?という感じで、 何を考えて作ったゲームなのかいまいち謎でした。

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sinth 2005.06.04 Webmaster: S.K Mail: vision_hp@hotmail.co.jp