-Vision-

龍の忍者リュウ・ハヤブサを操る横スクロールアクションゲーム。現代アメリカと忍者を融合した新しい世界観を構築、 今まで数々あった忍者を題材としたアクションゲームとは違った一面を見せてくれている。

これまでのアクションゲームというのは、説明書やオープニングにストーリーは記載されている(マリオでいうところの「クッパを倒してピーチ姫を助け出す」)ものの、 その間にステージがたくさんあってもストーリーの進行はなかった。しかしこの作品では「シネマ・ディスプレイ」と呼ばれるアニメーションを採用。 オープニング・そしてステージ間にアニメーションを挟むことで、ステージクリアごとに新しいストーリーが提示される仕組みになっている。 シネマという名前がつくとおり、カメラワークなどは映画を意識したような構成。舞台が現代世界のしかもアメリカという部分も、 映画らしさを見せるものとしては一番いい選択だったと思う。

アクション部分は至ってシンプルで、剣を振る・ジャンプ・術・しゃがみのみ。シリーズ共通の特徴となったのが「壁につかまる」動作で、 壁につかまって高いところへ登る・壁を蹴って高い足場へジャンプするといった動作が簡単にできる。 一つ一つの動きもレスポンスが非常に良く、慣れればトリッキーな動き・忍者らしいすばやい動きが簡単にこなせるようになる。 このあたりはファミコンのアクションゲームの中でも抜群の操作感で、このゲームの評価を高いものにしている一因だと思う。

難度は高い。苦手な人だとステージ2くらいですでに詰まるレベルに達している。敵の登場する場所は完全に固定されているので基本は覚えゲーになっていて、 無限コンティニューが可能なので根気さえあればクリアまではたどり着けるだろう、とは思うのだけど。 ステージ構成は全6ステージで1ステージもさほど長くはないので、そこまで時間を要することもない。はず。ラストだけはかなり鬼なので注意。

キーレスポンスだけでも優秀作品なんだけど、シネマ・ディスプレイによるストーリー性も評価できる、さすがはシリーズ物という作品。

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sinth 2005.06.04 Webmaster: S.K Mail: vision_hp@hotmail.co.jp