ファミコンでは5作+αの作品が登場してヒットを飛ばしたSDガンダムシミュレーションシリーズ、そのスーパーファミコン進出第1弾タイトル。 ファミコンではずいぶんと試行錯誤を繰り返してシステムを大幅に変えていたシリーズだったが、今回は初代「スクランブルウォーズ」&2作目「カプセル戦記」のシステムである、 シミュレーションマップ+戦闘はアクションという内容に戻ってきた。
シミュレーションマップ部分はヘックス制となってファミコン版の同シリーズとは違ったものとなったほか、マップも宇宙/月などの複数マップが登場するなど大幅にパワーアップ。 戦闘は最大7体が入り乱れるものとなってグラフィックも全体的に大きく向上しているといった具合で、正当後継作品らしい進化を遂げた作品になっている。 もちろん登場ユニット数も大幅に向上しており、F91関連のユニットも参戦するなどしている。
カプセル戦記なんかは連邦軍とジオン軍を選べば良かったのだが、今回は参戦作品が増えた関係で、ゲームスタート時に軍を選ぶという方式を採用した。 新旧合わせて5つの軍(連邦/ジオン/ネオジオン/ティターンズ/クロスボーン・バンガード)から選択できるようになっているのだが、まあこれがわかりにくい。 だって文字じゃなくて旗で選ぶんだもの。ガンダム見てる人ならわかるだろうと思うかもしれないが、連邦・ジオンはまだしもクロスボーンとかなかなか覚えちゃいないと思うぞ。 ティターンズとエゥーゴのマークをごっちゃにしていた自分が言うのもなんだが。
基本は対人戦だろう。選べる項目が多く、総ターン数や資金・1ターンに動かせるユニット数などを細かく指定することが出来る。 マップも基本マップが8つにその中の星や衛星マップの都市・ベースの数まで変えられる。いろんなパターンが楽しめるようにはなっているのだけれど、 いっそのこと基本マップを増やしたほうがわかりやすいしさらに飽きない、もしくは飽きないように”見せる”効果があったのでは、という風にも感じるんだが、容量の問題かもしれないし。
戦艦と対するときは自分では動かせないオート戦闘になる。カプセル戦記のときには戦艦とモビルスーツがほぼ同じ大きさで撃ち合うというおかしな状態になっていたのでそこは改善したものの、 今度は戦艦が弱体化してしまい、近接戦闘に持ち込まれた時点で終了と言わんばかりの弱さになってしまった。動かすくらいは出来ても良かったんじゃないだろうか。
ガンダムをかなり知ってる人向け。知らない人はゲームスタート前で詰まる危険も孕むが、内容自体は硬派にうまくまとまっている印象。 FCの同シリーズではまった人・シミュレーション好きなら損はしないのでは。