-Vision-

ものすごい数の人の中から赤と白のしましまの服を着ためがねの彼を探しましょう、という内容で大ヒットを記録した同名の大判絵本「ウォーリーをさがせ!」のゲーム版。 これが流行った当時って自分は小学生だったんだけど、図書館にもあったしどこの小学校の図書室にも必ずと言っていいほどシリーズ全作品が置いてあったりしたなぁ、と。 初代シリーズと新シリーズとがあり、合計で12冊も出てたそうだ。自分が知ってるのは多分初代シリーズだけだろう。

基本は本とまったく同じ内容。ただウォーリーを探すのではなく、ウォーリー親衛隊の一人を操作して人を探すというのが本とは違う点。 まあ、本でも最後のページにチェックリストみたいなのがあって違う人たちも探せるようになっていたんだけどな。 最初にこんな人を探してねってのが画面に出てくるので、ひたすらフィールドを歩き回って探すというのが基本。

本家は大判の本になっていて、2ページの中に人がとにかくひしめくようにたくさんいて、その中から目当ての人を見つけるという面白さでヒットした作品だ。 大判の本って言っても見開き2ページだけだから、探すフィールド自体はものすごい広いわけではない。見つかりそうな大きさながら、同じ服の人が多数いたりしてなかなか目的の人が見つからない。 そういった「見つかりそうで見つからない」というのがシリーズ通しての最大の魅力だったと思う。小中学生に大ヒットしたのもこの辺の要素が強いと思うんだ。

脱線したのでこのゲームに話を戻すが、フィールドは基本それほど広くはない。1画面固定制なのは正直かなり微妙なのと、歩くスピードがかなり遅いのがネック。 人の配置も似たような人がたくさんいるだけでみっしり配置されているわけでもない。最初に探す人を確認できるのだが、その後はマーチンの書斎に戻らないと確認が出来ないという点も面倒…と、 本筋のゲーム部分がかなりお粗末な出来になってしまっている。

世界観は本そのままで好感が持てるが、褒められる点がそこだけ。本は偉大だったなぁ、と思うだけなのです。

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sinth 2005.06.04 Webmaster: S.K Mail: vision_hp@hotmail.co.jp