SFC短文レビュー1(過去レビュー詰め合わせ)
ハローキティなどでおなじみ、サンリオのキャラが活躍するエアホッケー風ゲーム。プレイヤーキャラはけろっぴ・はんぎょどん・たあ坊・ぽこぽんから選択可能で、いろんな仕掛けが施されたステージ上でパックを打ち合って相手側のゴールに入れたほうが勝利し、これを3セット先取すると次のステージに進める…といったゲーム内容。ステージを延々クリアする一人用モードと対人戦が出来る対戦モードがある。 エアホッケーと違うのは、自キャラ・相手キャラがそれぞれステージ内を走り回るという点にある。自分の陣地のみで自由な動きが出来たエアホッケーと違い、相手側陣地まで入って行って強引に打ち合いに持っていったり出来るのはこのゲームならではの強みだろうと思う。ステージによっては進入禁止の×ブロックがあったりもする。こういった点はエアホッケーというよりテニスに通じるものがあるかな? 操作はY・Bボタンで左右のショット。ショットボタンを押しっぱなしにするとパワーが溜まり、最大まで溜まると真上に高速・一直線で飛ぶ必殺攻撃「スマッシュ」が打てる。それぞれの陣地には壊せるブロックがあってガードされているので、そのブロックを早くなくしてスマッシュで止めを刺すのが戦いの基本。 ステージは30(1人用。2人用は専用ステージ20)。序盤は進入禁止地帯も無い打ち合いステージが多くステージ上のギミックも少ないが、終盤になるごとにステージ上のギミックがいろいろ増えてきて、一定時間ごとに出現・消えるを繰り返すブロックや、 巨大回転バー・ショットの方向を微妙に変えるプロペラなどなど数々のギミックが登場する。途中中ボス的存在でブタのキャラ「エバリブー」が登場。(裏技を使うとプレイヤーキャラにできる) 次に難点だが、これもステージ上のギミック。進入禁止地帯の中にパックがはまってしまうことが多いように感じる。あとギミックのせいでパックを打てない状況になることも。単純にラッシュで打ち返す楽しさがこのゲームの真骨頂なのではないかと思うのだが、こういったステージ上の問題でパックを打つのに苦労する・時間がかかるというのは、やっぱりステージ構成を個性的にしすぎたのかな?という気がする。 ステージの数を無駄に増やすよりは、ゲームメニューを充実させたりとか、使えるキャラクター増やすとか、 そういうところに重点を置いたほうが良かったんじゃないかなーとか思ったりするわけなんですけど。せめて進入禁止がもうちょっと少なければなお良かったと思うんだが。基本は対人戦のゲームだしな、と。あくまで暇つぶし系ソフトでしょう。あとグラフィックはもうちょっと何とかできなかったのかと… |
エポック社発売のJリーグサッカーゲーム第1弾。94年参入のジュビロ・ベルマーレを加えた12チームが登場する。Jリーグ誕生間もない頃に乱発?したサッカーゲームの中にあって、シリーズ通しての完成度の高さはピカイチだった。当時小学生~中学生だった自分が対人戦で最もアツく対戦できたサッカーゲームシリーズだと思う。 まず特徴となっていたのが「フォーメーションエディット」機能。選手の配置がマス目上になっており、チームごとにデフォルトのフォーメーションがあるが、そのフォーメーションを自分で好きなように動かして配置することが出来る。まあ当時小学生だった自分はあんまり意味のわからない機能だったのだが、今になってこれは面白い!と再評価するような有様なんだけども…。ただフォーメーションを変えるのに、メンバー選択画面でセレクトボタンを押すってのは説明書が無い人には辛い仕様だったんじゃないか。次の'95ではメニュー画面みたいに選べるようになったからいいけど。 次にゲームの中身だが、とにかく言えるのはスピード感があった。特にダイレクトボレーやヘディング関連は動きも多彩でしかも出しやすい、カーブもかけられるので多彩な攻めが可能…と、初心者には簡単操作を、上級者にはダイレクトでがんがんボールが繋がるスピード感とを併せ持った素晴らしいシステムを採用している。グラウンドパスも選手に向かって出すものと方向を定めて出すものと2種類あるので、スルーパスが簡単に出せるっていうところも大きい。 ゲームメニューはエキシビジョン・リーグ戦・オールスターとおなじみのメニューが並ぶが、特殊だったのがトレーニングとサロンフットボールモード。トレーニングはドリブル・シュート・コーナーキックなどの与えられた課題をクリアし得点を出してくれるというもの。サロンフットボールモードは、4面壁つきでスローインがなくフィールドが狭い「壁つきフットサル」みたいな内容。ファールも出し放題というむちゃくちゃ加減が面白い。 SFCのサッカーゲームのまさにスタンダードだった。PS以降のハードではウイイレシリーズにその座を譲ったが、今なお残るこの絶妙なスピード感は体感の価値あり。欲を言えば、95以降のシリーズであまり進化した感じが無かったんだよなぁ。それだけ1作目が完成されてたって事なんだろうけども。 |
前作からほぼ1年後に発売されたエポック社のJリーグサッカーゲーム第2弾。95年新規参入チーム・セレッソ大阪と柏レイソルを加えた全14チームが登場する。 フォーメーションを自由に構成できるというシリーズの特徴がさらにパワーアップ。前作ではチームごとにフォーメーションがデフォルトで1種類決まっていたが、今回はまず基本フォーメーションを数種類から選択した上で細かく配置を動かしたり出来るようになった。配置を変えるのもメニュー画面が出来たので変えやすくなったし、全体的に推していると思われる部分が更にわかりやすくなった。 ゲームメニューにはトーナメントモードとドリームマッチモードが加わった。トーナメントモードはそのものずばりだが、 最大で14クラブ(要するに登場全チーム)まで参加できるトーナメント対戦が出来るモード。ドリームマッチモードは他ゲームのオールスターモードに近いもので、 各クラブから好きな選手を選んで戦えるモード。決めるのが面倒な場合はランダムで決めることも可能になっている。 あと加わったものとしては、オフサイドができたことやキーパーをプレイヤーで動かせるようになった(スタメン決定画面で選べるようになっている)ことなどがある。 オフサイドはフォワードのポジション取りが悪いせいなのか、オフサイドの山を築くことが結構あって困る。これなら無くても良かったのでは、と思わなくもない。今のリアル系サッカーゲームならまだしも、この頃のある意味ハチャメチャさもウリの内容だと、ないほうが逆にゲームとしては面白いのかも。オンオフが効くので、いっそのことオフにしてしまっても面白い。 '94のサロンフットボールモードはトレーニングモードのひとつとして再登場。相変わらず本編よりもこっちを中心にプレイしていた。やっぱり楽しいよ、このモード。 グラフィックはそこまで大幅に変化しているわけではなく、1年たって大きく進化したかと言われるとそうでもない。ファミスタやワースタの進化が毎年こんな感じだったが、データが変わることに価値を見出せないとなかなかねえ。それでもチームが増えていくってところは野球とは違った楽しみがあるけどもね。まあこれも今だから言える話で、当時は94が面白かったから毎年買っちゃった自分がいるんだけどさ… |
エポック社発売のJリーグサッカーゲーム第3弾。SFCでの今シリーズはこれが最終作。96年度から加入した京都パープルサンガとアビスパ福岡を加えた全16チームが登場する。 新しく加わったゲームメニューは勝ち抜き戦モードで、他のクラブと次々に対戦するモードとなっている。代わりに'95にあったオプションメニューが消えたが、COMの難易度以外はゲームモードを選んだ段階でも変えられるようになっていたので、まあうまく潰したってとこだろう。そのほかについては'95と全く同じ。相変わらずトレーニングAの壁つきフットサルが楽しい…って毎回言ってるな。 選手の動き等については、Xボタンを押しながらボールに近づくと出来る、足からボールを離しつつのドリブルが加わった模様。これしか自分では確認できなかった。 そのほかはおそらくあまり変わってないものと思われる。もともとあるスピード感は今作でも健在で、さすがといった感じ。 '95の時もそうだったが基本はマイナーチェンジの作品で、今プレイするなら'95か'96、思い入れのあるほうで選んで構わないと思う。結局のところ、チームが2チーム増えた以外に'96じゃないと!っていう部分はなかなか見つからないんだよな。それがこのシリーズ全体の”変わらないいいところ”でもあり、”変わらないからこそのデメリット”にもなっていると思う。これだからシリーズ作品って本当に難しい。 変わらなきゃ変わらないでつまらないし、変わりすぎるとシリーズじゃない印象になっちゃうし。 |
サッカーゲーム初のJリーグ公認ソフトで、SFC初のJリーグサッカーゲームでもある。シリーズ化されたナムコサッカーゲームの看板的存在だった。まあファミスタという野球の看板タイトルが既にあったので、無理やり看板タイトルに仕立て上げた感がなくもないが…。 Jリーグ初年度の10チームが登場する。 サーチパス・シュート・センタリングなどの一通りの操作が簡単に出来るようにはなっている。ただスピード感がなくキャラも全体的にこじんまりとしていて、出た時期が時期だと考えてもちょっと辛い出来。守備に行こうと思った時に限ってプレイヤー操作にならなかったり、そのあたりの切り替えがどうも中途半端。 プライムゴールシリーズの特徴となっていたのが、1対1の時に入るビジュアルシーン。ドリブル側・守備側それぞれが十字キー+Aボタンを押し、その方向が合った場合は守備側がボールを奪える、合わない場合はドリブル側がよけてプレイ続行となるもの。採用したのはこのゲームが初でおそらく最後だろうし、差別化には十分すぎるほどのシステムだったが、まずそもそもJリーグのゲームが初なのに差別化が必要だったか?というのがある。既存のワールドサッカーゲームともわざわざ分ける必要があっただろうか? それと、もともとスピード感が薄いのは先ほど書いたとおりだが、スピード感が薄い上に1対1になると強制的に試合の流れが止まってビジュアルシーンになってしまうので、スピード感のなさが更に際立つ結果になってしまう。ボールを奪えるかどうかがプレイヤーの腕に関係ない完全ランダム要素というところも個人的にはえらく疑問だ。 そのほか、試合中に選手の交代は一切不可・イエローカード等がないのでファールはあるが警告は一切出ないなど、サッカーゲームとして致命的な欠点もちらほら。ミニゲームとしてリフティングゲームが収録されていて、まあこれはこれで面白い。ていうか、そんなもの入れてる暇があるんなら本編をまず何とかしろって感じなんだが…。 |